極東最前線

Tuesday, December 13, 2005

アウシュビッツで囁いて

その昔、ナチス(国家社会主義ドイツ労働者党)は
精神病やアルコール依存症患者を含む遺伝的な欠陥を持っていると見なされた
40万人以上の個人を強制的に処分しました。
そういう経緯もあり、お酒は控えていこうかなと考えております。
何時ゲシュタポが迎えにくるかハラハラしながら生活するのは疲れてしまいますよね。
迂闊にもアルコール依存症と成ってしまった場合、私は如何にしてゲシュタポやSSを撒くか。
逃げられるのでしょうか?
ゆくゆくは捕まり、
「貴様、色白だな。ユダヤの残党か。いやその眼はシンティ・ロマ人だな。強制収容所にぶち込んでやる。」
とホロコーストの名の下に粛清、虐殺されてしまうのでしょうか。

皆さんは『マウス』という漫画をお読みになったことがございますでしょうか?
少々前の話になりますが、92年に発売されたこの本は、
ヒトラー時代のヨーロッパを生きのびたユダヤ人である父の体験を、
その息子が漫画で解りやすく描いている作品です。
その作品の中では、ユダヤ人はネズミ、ドイツ人はネコ、ポーランド人はブタ、
つまりは全て動物で描写しており、漫画という空想、非現実的な描写と
ナチスという当時の紛れもない、悲惨な真実そのものとのバランスが
いい塩梅な漫画です。
内容はというと上でも述べたとおり、作者の父親の実体験。
アウシュビッツでの過酷な労働、惨劇。
死の恐怖に怯え、それでも生きていこうとする父。
極限状態の中で彼らを支え続けた者は…
の様なお話です。
一度機会があれば是非読んでみてください。

Arbeit Macht Frei(労働は自由への道)

アウシュビッツ(及びビルケナウ)収容所での大量虐殺は皆さんもご存じかと思います。
これらの収容所は絶滅収容所と呼ばれ、毎日多くのユダヤ人が虐殺されました。
殺された人々の灰は肥料として使われ、時には池や川に投げ捨てられました。
金歯は金の延べ棒にされ、ドイツ中央衛生局へ運ばれて行きました。
ソ連軍はアウシュヴィッツ収容所の開放時、倉庫で袋詰めにされていた大量(約7トン)の髪の毛を発見しました。
これも毒ガス(チクロンB)によって虐殺された人々のものです。
その髪の毛は収容所管理局がドイツ本国にあった工場へ売買される予定でした。
専門家による検査により、髪の毛の中のチクロン化合物に毒性をもたらすシアンが発見されました。
そしてその髪の毛を使って、ドイツの会社はマットレスと布地などを作っていましたが、それらも収容所の人間に配給されるものなのでした。

胸が辛くなります。

何故彼らは殺害されなくてはならなかったのでしょうか。

19世紀後半になると、ユダヤ人の同化と地位向上によってひき起こされた
いわゆる「ユダヤ人問題」の根本的解決を訴える論調が盛んに取りざたされていました。
(これらの議論はナチスに限定したことではありません)
社会ダーウィニズムに基づく疑似科学的な人種論。
それにより組織的なユダヤ人迫害への理論的な基礎が置かれ、
ヨーロッパ以外の国外にユダヤ人を根絶する計画が立てられていったのです。

はは〜ん。わかった。
つまりは『気に入らない』んだな?あ?そだろ?ん?どうなんや?
自分たちより優秀なユダヤ人が気に入らなかったんだろ?

てな事を前は考えていたのですが、実際のところはどうなんでしょうね。
まだまだ私には解らないのです。
アドルフ・ヒトラーにも人間としての寂しさがあり、虚しさもあったことでしょう。
彼が何を思い、悩み、憂い、ショアーを行ったのか。

『偉業の在るところに虐殺は在る』
とその昔、加藤という若い青年が言っていたのを思いだします。
アドルフ・ヒトラーにもナポレオン・ボナパルトにも虐殺と搾取と言う言葉が付きまとってきますよね。
多くの命が非情にも落とされ、また搾取と虐殺。
その繰り返し。
人命を無尽蔵と考える彼等。
我々の中の一人ではないのだよ。彼は。
彼は太陽の子だよ。使徒なのだよ。
と、当時の親御さんは子供達に教えていたのでしょうか?

当時の風潮として間違ったことではなかったのでしょうが、
私が当時親の立場であると考えたとき、果たして子供達にうまく伝えることが出来るでしょうかね。
不安です。子供を守るために、長いものには巻かれておいた方がいいのよ、と伝えるべきか、
貴奴等のやっていることは只の殺人行為だ。あんなもの間違っているのだと声高らかに伝えるべきか。
どこでゲシュタポが見ているか聞いているか解らない当時、
そんなことを堂々と声に出そうものなら、次の日の朝には家の前でSSが待っていることでしょう。
さあ、どうする。

挫折、憤り、不安、抑圧。
圧政とは、安定を求める者にとっては優秀に機能しているように見えるが、
自由を求める者にとっては、ストレスでしかない。

人々の感情というのは何かしらに影響され流れていってしまうもので、
私の感情も常に貰い泣きの日々。
私は虐殺を認めることが出来ません。
自分の欲望を達成するためのものであるなら尚更認めることは出来ません。

惨劇を崇拝しますか?
戦争を望んでいますか?
独裁を指示しますか?
未だ貴方は優劣をつけますか?

『嘘と臆病、愚かさに対する四年半』By Adolf Hitler

頭痛が非道くなってきたので寝ようかな。
風邪でもひいたかな。
寒い寒い。実家は雪でも降ってるのかしら。





1 Comments:

At 1/04/2006 10:26 pm, Anonymous Anonymous said...

[一人の死は悲劇だが,数百万の死は統計にすぎない]Iosif Stalin

 

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